先日のSCGでTOP8に残った赤いデスタクについて。リストは以下。
http://sales.starcitygames.com//deckdatabase/displaydeck.php?DeckID=87177
目に付く部分が幾つもあるので個別に書き連ねていく。
・秘教の十字軍
まずこんなカードの存在を初めて知った。パッと見ヴェクの聖騎士でいいんじゃないかと思ったが、スレッショルドを達成すると飛行を得られるのは偉い。プロテクションのおかげで衰微や稲妻で除去されないのはセラの報復者にはない利点であり、罰する火への耐性の高さも特筆すべき点である。すっかり流行している探査生物が軒並み黒いことから劣勢でも無敵のブロッカーとして立ち回れるので、攻防に活躍できる。
とはいえスレッショルドを達成しなければヴェクの聖騎士の下位互換で、3マナという重さもあってか複数枚の採用は厳しい部分がある。その点を帝国の徴募兵が解消しているのがデッキ構築の妙なのだろう。
・殴打頭蓋
メインには採用されず、サイドに甘んじているが正直理由を考えてもこれといって思いつくものがない。というか、ちらつき鬼火に最大限枠を割いているから投入は是とされるものだとばかり思っていた。
リストを見る限りだと秘儀の十字軍かレオニンの遺物囲いの枠を捻出するため、というのが理由だと思われる。しかし前者はともかく後者はわざわざメインに採用するほどのものなのかと首を傾げざるをえない。
・レオニンの遺物囲い
サイドはともかくメインからも採用されている。触れる範囲が広いことから相手の計算を狂わせるシルバーバレット要員としては悪くないが、いかんせん殴打頭蓋をサイドに退けてまでするべきことなのかと言われると自信がない。TOP8に奇跡が三人もいたので間違いではなかったのだが、メイン戦でどれだけ帝国の徴募兵からサーチすることがあったのか甚だ疑問である。コロンドールのマンガラではダメだったんだろうか。
・外科的摘出
デスタクではあまり見かけない墓地対策カード。このカードが基本的に優先されない理由は二つ。一つは対策出来る範囲の広い安らかな眠りや墓堀りの檻といった対策カードの存在。基本的にこの二種類があれば事足りることが殆どである。
二つ目の理由は、デスタクが能動的に外科的摘出を扱いにくい点だ。ハンデスやカウンターを絡めてコンボパーツを纏めて引っこ抜く、という使い方が出来ないのでどうしても他の墓地対策に比べて見劣りしてしまう場面が多い。不毛の大地で特殊地形を破壊してマナトラブルを狙う、などという使い方もあるが、それでは月の大魔術師を使う意味がない。
一方、デスタクでこのカードを採用する主な要因は、環境に存在するリアニメイトと罰する火である。どちらも往々にして対策カードを乗り越えるための置物破壊を採用しているデッキで、どちらもデスタクにとっては有利と言い難い相手だ。特に前者はワンキルや先手2キルもあるので、フルタップでも飛んでくるケアしにくい対策カードとして外科的摘出の有用性は高い。
今回のTOP16にはドレッジと土地単がおり、特にドレッジに関してはシンプルで速さに重点を置いた構成ではなかったことや直近のSCGの結果から、墓地対策が薄いメタゲームだった可能性がある。そういう意味では、墓地対策を厚く広く採用すべきだった大会と言える。
それともう一つ。今回のSCGは奇跡は勝ちきれなかったものの多数派ではあったので、ソープロや終末を処理できるという点を鑑みると外科的摘出は有用だったかもしれない。
・悟りの教示者
今回のリストではシルバーバレットというより、サイドカードの水増しに重点が置かれている。その理由は言うまでも無く、唐突なる死に枠を大きく削られてしまっているからだ。同じカードを積んだらマッチングが下手くそで裏目が出ました、なんてことにならないためには必要な措置である。
今回のSCGはデスタクにとって有利なデルバー系と不利な青白奇跡が半々ずつという、一周回ってシンプルなメタゲームだった。最近のデスタクはコンスタントに入賞しているのでメタ的にあまり良い立ち位置とは言い切れないが、今回の赤デスタクはいい意味で予想を裏切る存在だっただろう。決勝こそしっかりとデスタクやエルフを意識した構築のBUGデルバーに敗れたものの、赤いデスタクのポテンシャルを証明した形になった。今後のさらなる研究に期待したい。
以上。やっぱり徴募兵を買おう。(言うだけならタダ)
http://sales.starcitygames.com//deckdatabase/displaydeck.php?DeckID=87177
目に付く部分が幾つもあるので個別に書き連ねていく。
・秘教の十字軍
まずこんなカードの存在を初めて知った。パッと見ヴェクの聖騎士でいいんじゃないかと思ったが、スレッショルドを達成すると飛行を得られるのは偉い。プロテクションのおかげで衰微や稲妻で除去されないのはセラの報復者にはない利点であり、罰する火への耐性の高さも特筆すべき点である。すっかり流行している探査生物が軒並み黒いことから劣勢でも無敵のブロッカーとして立ち回れるので、攻防に活躍できる。
とはいえスレッショルドを達成しなければヴェクの聖騎士の下位互換で、3マナという重さもあってか複数枚の採用は厳しい部分がある。その点を帝国の徴募兵が解消しているのがデッキ構築の妙なのだろう。
・殴打頭蓋
メインには採用されず、サイドに甘んじているが正直理由を考えてもこれといって思いつくものがない。というか、ちらつき鬼火に最大限枠を割いているから投入は是とされるものだとばかり思っていた。
リストを見る限りだと秘儀の十字軍かレオニンの遺物囲いの枠を捻出するため、というのが理由だと思われる。しかし前者はともかく後者はわざわざメインに採用するほどのものなのかと首を傾げざるをえない。
・レオニンの遺物囲い
サイドはともかくメインからも採用されている。触れる範囲が広いことから相手の計算を狂わせるシルバーバレット要員としては悪くないが、いかんせん殴打頭蓋をサイドに退けてまでするべきことなのかと言われると自信がない。TOP8に奇跡が三人もいたので間違いではなかったのだが、メイン戦でどれだけ帝国の徴募兵からサーチすることがあったのか甚だ疑問である。コロンドールのマンガラではダメだったんだろうか。
・外科的摘出
デスタクではあまり見かけない墓地対策カード。このカードが基本的に優先されない理由は二つ。一つは対策出来る範囲の広い安らかな眠りや墓堀りの檻といった対策カードの存在。基本的にこの二種類があれば事足りることが殆どである。
二つ目の理由は、デスタクが能動的に外科的摘出を扱いにくい点だ。ハンデスやカウンターを絡めてコンボパーツを纏めて引っこ抜く、という使い方が出来ないのでどうしても他の墓地対策に比べて見劣りしてしまう場面が多い。不毛の大地で特殊地形を破壊してマナトラブルを狙う、などという使い方もあるが、それでは月の大魔術師を使う意味がない。
一方、デスタクでこのカードを採用する主な要因は、環境に存在するリアニメイトと罰する火である。どちらも往々にして対策カードを乗り越えるための置物破壊を採用しているデッキで、どちらもデスタクにとっては有利と言い難い相手だ。特に前者はワンキルや先手2キルもあるので、フルタップでも飛んでくるケアしにくい対策カードとして外科的摘出の有用性は高い。
今回のTOP16にはドレッジと土地単がおり、特にドレッジに関してはシンプルで速さに重点を置いた構成ではなかったことや直近のSCGの結果から、墓地対策が薄いメタゲームだった可能性がある。そういう意味では、墓地対策を厚く広く採用すべきだった大会と言える。
それともう一つ。今回のSCGは奇跡は勝ちきれなかったものの多数派ではあったので、ソープロや終末を処理できるという点を鑑みると外科的摘出は有用だったかもしれない。
・悟りの教示者
今回のリストではシルバーバレットというより、サイドカードの水増しに重点が置かれている。その理由は言うまでも無く、唐突なる死に枠を大きく削られてしまっているからだ。同じカードを積んだらマッチングが下手くそで裏目が出ました、なんてことにならないためには必要な措置である。
今回のSCGはデスタクにとって有利なデルバー系と不利な青白奇跡が半々ずつという、一周回ってシンプルなメタゲームだった。最近のデスタクはコンスタントに入賞しているのでメタ的にあまり良い立ち位置とは言い切れないが、今回の赤デスタクはいい意味で予想を裏切る存在だっただろう。決勝こそしっかりとデスタクやエルフを意識した構築のBUGデルバーに敗れたものの、赤いデスタクのポテンシャルを証明した形になった。今後のさらなる研究に期待したい。
以上。やっぱり徴募兵を買おう。(言うだけならタダ)
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