不意に思いついたデッキについて。



 思いつきのキッカケとなったリストはこちら。
http://sales.starcitygames.com//deckdatabase/displaydeck.php?DeckID=86702



 オーソドックスなボロスでも、アタルカの命令を追加したナヤでもない、ジャンドカラーのバーンである。三枚投入されたタシグルに惹かれ、新しいモダンのデッキを考えていた自分はすぐさまこれを自分なりに調整しようと思い立った。以下はその調整過程。



◎タシグルを使い倒そう

 勿論最初にそう思った。火力を思う存分に叩きつけ、それを糧にタシグルを着地。その能力を持って役目を終えたはずの火力を回収してトドメをさす。実に バーンらしくない悠長さ 夢のある勝ち方である。

 この考えを最大限生かすために何が必要か? さらなる火力だ。ゴブリンの先達も僧院の速槍もタシグルの能力で墓地に落ちようものなら殺意すら覚えてしまう。つまり、不要なのだ。



Creatures 7


4 Eidolon of the Great Revel
3 Tasigur, the Golden Fang

Lands 21

3 Mountain
1 Arid Mesa
1 Blackcleave Cliffs
3 Blood Crypt
4 Bloodstained Mire
2 Copperline Gorge
3 Stomping Ground
4 Wooded Foothills

Spells 32

4 Atarka’s Command
4 Lightning Bolt
4 Searing Blaze
4 Bump in the Night
4 Lava Spike
4 Rift Bolt
3 Forked bolt
3 Flames of the Blood Hand
2 Searing Blood


 灼熱の血は戦果が安定しているとは言い難いが、親和のような不利なマッチアップで輝くカードなので採用した。二股の稲妻の採用も含め、親和やエルフカンパニーのようなデッキに対する殺意が随分高まった。


 殺意だけでは何もできなかった。


 灼熱の血が役に立たないマッチアップで、タシグルによってうっかり回収されてしまうのはまだいい。そもそもタシグルの能力自体が悠長でテンポが悪すぎるのも覚悟はしていた。

 問題は二股の稲妻と血の手の炎にあった。前者は一点でも多くのライフを削りたい場面で実に弱々しいカードで、特に対双子戦ではあまりに無力過ぎた。血の手の炎は避けようがない確率の揺れがあったにせよ、土地一枚でもキープするときはキープするこのデッキではどうしても手札で腐る場面が多かった。

 何か代わりの火力を見つける必要がある。そうなると頭蓋割り辺りが当然候補になるのだが、この時、実に余計なことを思いついた自分がいた。





◎やっぱり白は最高だぜ!


Creatures 7


4 Eidolon of the Great Revel
3 Tasigur, the Golden Fang

Lands 21

2 Mountain
1 Arid Mesa
1 Blackcleave Cliffs
2 Blood Crypt
4 Bloodstained Mire
2 Copperline Gorge
3 Stomping Ground
2 Sacred Foundry
4 Wooded Foothills

Spells 32

4 Atarka’s Command
4 Lightning Bolt
4 Searing Blaze
4 Bump in the Night
4 Lava Spike
4 Rift Bolt
4 Boros Charm
2 Forked bolt
2 Shard Volley


 見ての通り正気の沙汰ではない。マナ基盤なんて関係ねぇ、と言わんばかりに色拘束の厳しい構成である。実際に回してみるとどう頑張っても白マナを用意しながら緑のダブルシンボルの安定供給が不可能なので、タシグルは弱いアンコウになってしまう場面が多々あった。本末転倒どころの騒ぎではない。殺意だけでは何も解決しないと悟ったのは難だったんだろうか。

 当然解体の憂き目に遭うのだが、せっかくなので命令という便利スペルのせいで発生したタシグルの武勇伝(?)をここに書き連ねておく。


・こちらの手札二枚でタシグルパンチ→アタコマ3点+1/1修正モード&ボロチャ二段攻撃モード→13点で勝ち。その発想は無かった、とは相手の弁。確かに火力2枚でも普通は生き残る場面だった。

・相手の6/7のタルモゴイフがパンチ→タシグルでブロック→アタコマ3点+追加セットランド→焼尽の猛火上陸達成→相手はクロックを失いつつ6点のダメージを受けて瀕死→2ターン後にこちらが火力を引いて死亡。


 他にも命令のせいでタシグルが炙り焼きから生き残って相手のテンポとカードアドバンテージを奪ったり、シガルダを一方的に討ち取ったりと色々あった。事故を嘆きつつマナ基盤を見直し、時たま大活躍するタシグルに心を癒され、結果として解体するまでに三日かかった。ただの暇つぶしともいう。

 ……マナの合流点のことを思い出さなくて本当に良かった。





◎そして首飾りへ……

 思考が変な場所に行ったままだとまたくだらない結論が出てしまうのは自明の利なので、無事に四色バーンを解体した後はとりあえず元となったリストの通りにデッキを組んで回すことにした。

 そして一人回しをすること数十分。かつてボロスバーンを使っていたことがある経験が、ある事実を導き出した。

 すなわち、ゴブリンor速槍→1マナ3点火力二枚→同左という実質3キルの動きをしやすいという事実。夜の衝突という黒い溶岩の撃ち込みが、速槍の果敢や最序盤の動きの潤滑油としてこれ以上ない必須パーツである、ということに気がついたのだ。白ではなく黒を選ぶ理由に、これ以上のものがあるのだろか。しかもタルキール龍記伝には自傷疵という便利なサイドボードカードもある。



 つまり、タシグルはたまに役に立つ飾りに過ぎなかったのだ。



Creatures 14

4 Goblin Guide
4 Monastery Swiftspear
4 Eidolon of the Great Revel
2 Grim Lavamancer

Lands 21

3 Mountain
2 Arid Mesa
1 Blackcleave Cliffs
2 Blood Crypt
4 Bloodstained Mire
2 Copperline Gorge
3 Stomping Ground
4 Wooded Foothills

Spells 25

4 Lightning Bolt
4 Bump in the Night
4 Lava Spike
4 Rift Bolt
3 Atarka’s Command
2 Shard Volley
2 Forked Bolt
2 Searing Blaze



 まだあまり実戦をこなしたわけではないが、中々悪くない手ごたえを感じることが出来た。普通のバーンより軽い構成なので、特に土地が二枚で詰まった時のストレスが少ない。しばらくモダンはこのデッキを調整すればいいんじゃないかと本気で思っている。その内、細かい変更やサイドボードについて書く予定。




以上。オリジンが楽しみです(小並感)。

Nic-fitに花束を Part6

2015年7月6日
 前回のリストのまま晴れる屋のレガシー杯に参加して惨敗したので、その原因と改善について。


◎サイドボード編

 先ず、コンボに対して殺戮遊戯が間に合わない場面が多かった。同時に、このカードの強さがハンデスによる減速を前提としていることに気が付いた。奇跡に対して五分に戦えるのだから、もっと別の対策カードを採用するべきだった。


 サイドボードの候補としては軽い全体除去としてデスタクやエルフに効く紅蓮地獄やゴルガリの魔除け、キーパーツを根こそぎにする根絶・外科的摘出辺り。紅蓮地獄は序盤の赤マナ供給が若干怪しいのでマナ基盤を見直す必要があるかもしれない。

 あと弱いカードと言えば大祖始の遺産。なんていうか色々と中途半端だった。タルモ対策にしても死儀礼対策にしても微妙で、純粋に除去やハンデスでよかった気がしてならない。出来れば安らかな眠りを採用したいが、ベテランで土地を伸ばせなくなることを許容できるほどデッキが軽くない。要検討。

 逆に強かったのは血染めの月。メイン戦で赤を見せないこともあるので、奇襲としては上出来。窒息より明確に効くので、今後も固定枠として活用することになるはず。



◎メインの構成編


 序盤の動きにくさが気になった。ベテランにマナ加速を一任しているたまにマリガンも厳しくなりがちで、もっとキープ基準になる軽いカードを増やした方が良い。となると当然候補に挙がるのは死儀礼のシャーマンなのだが、いかんせん他に当てるモノのない相手の突然の衰微や稲妻が集中してしまう。そもそも割と早い段階でこのカードが不採用になったのはそれが原因だ。


 よって、とりあえずマナクリ以外のカードによってこの問題を解決する必要がある。思いついたのは以下の二つの案。 

 一つ目は時間稼ぎを目的としたソープロのメイン採用とハンデスの増量。ゲームスピードを減速させ、大型クリーチャーやPWを着地させるために必要な時間を稼ぐ。欠点は稼いだ時間で土地を伸ばせないと結局水泡に帰すこと。特に独楽や森の知恵を設置できなかった場合はその危険が高まる。


 二つ目はランパン系スペルの採用。基本的に2マナなのが気になってしまうが、マナ加速という観点から見ると試してみる価値はある。特に桜族の長老はブロッカーとしてターンを稼ぎながら土地を伸ばし、軟泥のエサにもなる。採用するなら1~2枚が限度か。



 以上の点を踏まえ、組みなおしたリストがこちら。


Main 60


Land 22

Bayou 2
Savannah 1
Badland 1
Taiga 1

Verdant Catacomb 4
Windswept Heath 3
Wooded Foothills 2

Phyrexian Tower 1

Forest 3
Plains 2
Swamp 1
Mountain 1


Creature 15

Veteran Explorer 4

Sakura-Tribe Scout 1
Scavenging Ooze 1

Siege Rhino 4
Huntmaster of the Fells 2

Sigarda, Host of Herons 1

Dragonlord Dromoka 1


Instant 4

Abrupt Decay 4


Socery 12

Green sun’s Zenith 4
Cabal Therapy 4
Thoughtseize 3

Toxic Deluge 1


Enchantment 3

Sylvan Library 1

Pernicious Deed 2


Artifact 3

Sensei,Divining the Top 3


Plainswarker 2


Nissa,Worldwaker 1

Elspeth,Sun’s Champion 1





Sideboard

Extirpate 2
Ashen Rider 2
Red Elemental Blast 2
Blood Moon 2
Swords to Plowshares 2

Pyroclasm 1
Golgari Charm 1
Duress 1
Thoughtseize 1
Obstinate Baloth 1

 

 メインボードは思考囲いを一枚増やし、桜族の長老を追加。中盤以降のライフゲインは六枚で十分だと判断し、スラーグ牙を抜いた。

 サイドボードもハンデスと除去を追加したが、ソープロは若干怪しい。序盤は平地より沼を持ってくる機会の方が多いので見栄え損ないの方が扱いやすいからだ。ただ、中盤以降にタシグルなどの探査生物やタルモゴイフを対処できるので後引きでも強いという利点は捨てがたい。特に探査生物は破滅的な行為でも対処できない場合が多いので、見栄え損ないを使うなら毒の濁流を増やす必要がある。要検討。






以上。アメリカのW杯制覇に祝福を。

Nic-fitに花束を Part5

2015年7月4日
 前回のリストからの変更点と気が付いたことについて簡単に。


OUT

Lingering Souls 1

Sprouting Thrinax 1


IN

Scavenging Ooze 1

Eternal Witness 1



 思ったより仕事をしなかった二枚を抜き、ゲームの後半にひょっこり引いても強いカードを投入した。今のところは好感触。

 永遠の証人は調整をする中でハンデスされるのが辛くて投入に至った。コンボ相手にハンデスを回収して撃ち直したり、陰謀団式療法のフラッシュバックに気兼ねなく使えたりと役立つ場面が多い。初手にあったり序盤に引きこんでしまうと死に札になりやすいのが欠点。スイーパーを追加した方がいいかもしれない。



 エスパー石鍛冶の相手が厳しいと感じた。ハンデスと神ジェイスの組み合わせがこちらにしてみれば凶悪で、基本地形が数枚入っていることが多いため、下手に探究者で土地を伸ばすとジェイスが早い段階で着地してしまって取り返しがつかなくなってしまう。メインかサイドにもう一枚PWに触れるカードを増やすべきか。

 似たようなデッキに奇跡とBUG続唱があるが、その二つにはあまり不利ではない。

 前者は勝ち筋が薄く、こちらのクロックの処理をスペルに頼っているので対応するだけの時間があることが多い。こちらのクリーチャーが大型であるため独楽相殺を揃えられてもロックしきれず、終末で一対一交換を強いることが出来るのも好材料だ。

 一方で後者は色拘束が厳しいため基本土地が一枚か二枚入っているのがせいぜいで、タルモ以外のクリーチャーは包囲サイで突破できる。また、ハンデスが強い代わりにカウンターが薄いので、師範の占い独楽や森の知恵がゲームの趨勢を左右しやすい。



 コンボ相手は相変わらず厳しい。精神壊しの罠やガドック等のヘイトベアをサイドに採るか、殺戮遊戯を少しでも早くキャストするために死儀礼に枠を割きたいところではある。しかしオムニテルに対しては二枚コンボであるが故にセラピーの宣言を的中させやすく、灰燼の乗り手という明確な対策カードを採用しているので体感的には互角だ。余り意識してしまうと勝てる相手に勝てなくなってしまうので、その辺りは割り切った方がいいのかもしれない。何にせよサイドボードはIN・OUT含めてもっと練るべき。




以上。月の大魔術師がいつの間にかすごい値段に……。
 久々にEDHの話。調整中なので備忘録ついでの簡潔なモノになる。



 ジェネラルはMTGの天使の中で最も殺意が高いであろう御方。



General

Gisela, Blade of Goldnight


Land 32

Plains 6
Mountain 8

Ancient Den
Great Furnace

Plateau
Sacred Foundry
Rugged Prairie
Battlefield Forge
Clifftop Retreat

Arid Mesa
Bloodstained Mire
Scalding Tarn
Wooded Foothills
Flooded Strand
Marsh Flats

Sunhome, Fortress of the Legion
Ancient Tomb
Slayers’ Stronghold
Homeward Path
Cavern of Souls


Creature 14

Goblin Welder
Weathered Wayfarer
Serra Ascendant

Eidolon of the Great Revel

Magus of the Moon
Metalwalker

Magmatic Force

Kuldotha Forgemaster

Sun Titan
Inferno Titan
Aurelia, the Warleader

Balefire Dragon

Kozilek, Butcher of Truth
Blightsteel Colossus


Instant 7

Swords to Plowshares
Path to Exile
Tithe
Enlightened Tutor

Wear/Tear

Chaos Warp

Wild Ricochet


Socery 9

Vandalblast
Gamble
Faithless Looting

Wheel of Fortune

Armageddon
Ravages of War

Reforge the Soul
Incendiary Command

Blasphemous Act


Enchantment 8

Land Tax

Pyrostatic Pillar

Blood Moon
Spellshock

Outpost Siege
Stranglehold
Pyrohemia
Manabarb


Artifact 29

Mana Crypt
Mox Opal
Mox Diamond
Chrome Mox
Everflowing Chalice
Lion’s Eye Diamond

Sol Ring
Mana Vault
Sensei’s Divining Top
Voltaic Key

Fellwar Stone
Mind Stone
Prismatic Lens
Coldsteel Heart
Scroll Rack
Boros Signet
Lightning Greaves
Swiftfoot Boots
Grim Monolith

Chromatic Lantarn
Worn Powerstone
Darksteel Ingot
Basalt Monolith
Sculpting Steel
Coalition Relic

Thran Dynamo

Gilded Lotus
Memory Jar

Mindslaver


Plainswalker 2

Chandra, Pyromaster
Daretti, Scrap Savant




 マナファクトで加速しながら適宜妨害を挟み、ギセラや大型クリーチャー達で制圧していくのが基本戦略。はっきり言って屈指の弱さを誇る色の組み合わせなので、ジェネラルの凶悪さに比べて勝率は低い。その原因はあらゆるパーマネントに触れる器用さがありながらアドバンテージを稼ぐ手段に乏しいことにある。序盤に出遅れたり負けないためにパーマネント除去を撃った結果、手札が無くてジリ貧になりやすいのが赤白という色なのだ。最近は信仰無き物あさりやダレッティといった優秀なルーター、紅蓮の達人チャンドラや前哨地の包囲といった比較的扱いやすいアドバンテージ源といったカードが増えてはいるが、とても十分とは言い難い。


 特にコンボ戦は速さについていけなかったり、一度除去を撃ってコンボを止めてもこちらがライフを削りきる前に復旧されたりとまるで良い所が無い。その代わり、周りが純粋なビートダウンばかりだと除去で足止めした隙にギセラが着地すると状況を一変させられるので比較的有利に立ち回れる。


 今回のリストではギセラによるジェネラルビート戦略を目指していない。装備品や連続突撃系のカードは活躍する場面が限られる上、ギセラ自身の重さも相まってテンポロスが厳しいからだ。そのためこのデッキは大量のマナファクトによって動きを安定させた上で、ゲドンによる足止めや血染めの月による多色デッキへの牽制、呪文ショック系統の置物を使った行動回数の制限に重きを置いている。ギセラで殴り倒すのではなく、ギセラを維持できれば勝てる盤面を構築することを理想としている。ある意味ケアヴェクやル―リク・サーに近い。


 また、サーチとドローに乏しく、単体で弱いパーツが初手にあったりすると負担が尋常ではないので無限コンボは搭載していない。その代わりにマナファクトに十分な枠を割苦ことができ、試してみたいカードを入れる余地もある。ある意味自由度の高いデッキと言えるかもしれない。 赤白とかいう不自由な色で自由度が高いとか何言ってんの?




 個々のカードについての解説や入りそうで入らなかったカードといった諸々についてはまたそのうち。




以上。なでしこジャパンのW杯二連覇達成が楽しみでしょうがない。
 先日のSCGでTOP8に残った赤いデスタクについて。リストは以下。

http://sales.starcitygames.com//deckdatabase/displaydeck.php?DeckID=87177


 目に付く部分が幾つもあるので個別に書き連ねていく。


・秘教の十字軍

 まずこんなカードの存在を初めて知った。パッと見ヴェクの聖騎士でいいんじゃないかと思ったが、スレッショルドを達成すると飛行を得られるのは偉い。プロテクションのおかげで衰微や稲妻で除去されないのはセラの報復者にはない利点であり、罰する火への耐性の高さも特筆すべき点である。すっかり流行している探査生物が軒並み黒いことから劣勢でも無敵のブロッカーとして立ち回れるので、攻防に活躍できる。

 とはいえスレッショルドを達成しなければヴェクの聖騎士の下位互換で、3マナという重さもあってか複数枚の採用は厳しい部分がある。その点を帝国の徴募兵が解消しているのがデッキ構築の妙なのだろう。



・殴打頭蓋

 メインには採用されず、サイドに甘んじているが正直理由を考えてもこれといって思いつくものがない。というか、ちらつき鬼火に最大限枠を割いているから投入は是とされるものだとばかり思っていた。

 リストを見る限りだと秘儀の十字軍かレオニンの遺物囲いの枠を捻出するため、というのが理由だと思われる。しかし前者はともかく後者はわざわざメインに採用するほどのものなのかと首を傾げざるをえない。


・レオニンの遺物囲い

 サイドはともかくメインからも採用されている。触れる範囲が広いことから相手の計算を狂わせるシルバーバレット要員としては悪くないが、いかんせん殴打頭蓋をサイドに退けてまでするべきことなのかと言われると自信がない。TOP8に奇跡が三人もいたので間違いではなかったのだが、メイン戦でどれだけ帝国の徴募兵からサーチすることがあったのか甚だ疑問である。コロンドールのマンガラではダメだったんだろうか。



・外科的摘出

 デスタクではあまり見かけない墓地対策カード。このカードが基本的に優先されない理由は二つ。一つは対策出来る範囲の広い安らかな眠りや墓堀りの檻といった対策カードの存在。基本的にこの二種類があれば事足りることが殆どである。

 二つ目の理由は、デスタクが能動的に外科的摘出を扱いにくい点だ。ハンデスやカウンターを絡めてコンボパーツを纏めて引っこ抜く、という使い方が出来ないのでどうしても他の墓地対策に比べて見劣りしてしまう場面が多い。不毛の大地で特殊地形を破壊してマナトラブルを狙う、などという使い方もあるが、それでは月の大魔術師を使う意味がない。


 一方、デスタクでこのカードを採用する主な要因は、環境に存在するリアニメイトと罰する火である。どちらも往々にして対策カードを乗り越えるための置物破壊を採用しているデッキで、どちらもデスタクにとっては有利と言い難い相手だ。特に前者はワンキルや先手2キルもあるので、フルタップでも飛んでくるケアしにくい対策カードとして外科的摘出の有用性は高い。

 今回のTOP16にはドレッジと土地単がおり、特にドレッジに関してはシンプルで速さに重点を置いた構成ではなかったことや直近のSCGの結果から、墓地対策が薄いメタゲームだった可能性がある。そういう意味では、墓地対策を厚く広く採用すべきだった大会と言える。

 それともう一つ。今回のSCGは奇跡は勝ちきれなかったものの多数派ではあったので、ソープロや終末を処理できるという点を鑑みると外科的摘出は有用だったかもしれない。


・悟りの教示者

 今回のリストではシルバーバレットというより、サイドカードの水増しに重点が置かれている。その理由は言うまでも無く、唐突なる死に枠を大きく削られてしまっているからだ。同じカードを積んだらマッチングが下手くそで裏目が出ました、なんてことにならないためには必要な措置である。





 今回のSCGはデスタクにとって有利なデルバー系と不利な青白奇跡が半々ずつという、一周回ってシンプルなメタゲームだった。最近のデスタクはコンスタントに入賞しているのでメタ的にあまり良い立ち位置とは言い切れないが、今回の赤デスタクはいい意味で予想を裏切る存在だっただろう。決勝こそしっかりとデスタクやエルフを意識した構築のBUGデルバーに敗れたものの、赤いデスタクのポテンシャルを証明した形になった。今後のさらなる研究に期待したい。





以上。やっぱり徴募兵を買おう。(言うだけならタダ)
 モダンの薬瓶不採用デスタクの改良案。


Main 60


Lands 22

Temple Garden 4
Razorverge Thicket 4
Sunpetal Grove 2

Ghost Quarter 4
Tectonic Edge 3

Forest 2
Plains 2

Gavony Township 1



Creature 29

Noble Hierarch 4
Dryad Militant 3

Leonin Arbitor 4
Thalia,Guardian of Thraben 3
Voice of Resurgence 2

Mirran Crusader 4
Loxodon Smiter 4

Wilt-Leaf Liege 3
Hero of Bladehold 2


Instant 5

Path to Exile 4
Dismember 1


Enchantment 4

Suppression Field 4


Sideboard

Kor Firewalker 3
Rest in Piece 3

Stony Silence 2
Grafdigger’s Cage 2
Engineered Explosive 2

Celestial Page 1
Topor Orb 1



 初動の遅さや打点不足といった問題点を解消するために緑を足した形。抑制の場が入っている関係で、普通の緑白ヘイトベアとは違ってクァーサルの群れ魔導士や漁る軟泥といった起動型能力持ちは採用していない。


 マナクリを採用する最大の利点はマナクリ→レオニン出しながら幽霊街起動、という嵌め殺しが出来ることだ。先手二ターン目に決まってしまえば獲得したテンポアドバンテージは計り知れず、後手でも相手に与える影響は大きい。個人的な所感だが、レオニンを抑制の場に置き換えても、相手が二色土地を置いた場合は積極的に幽霊街を起動していい。特にフェッチランドを起動して何かをキャストした場合は手札にある他の土地もフェッチである可能性が十分ある(特に2色デッキの場合)ので、マナトラブルを狙える。


 最近は集合する中隊を使ったヘイトベアを見かけるが、自分は中隊をヘイトベアで使うべきではないと考えている。というのも、現在の環境の中隊は徹底的に生かすかメタるかの二択を迫っているカードだからだ。前者はエルフやアブザンカンパ二ーであり、後者は最近サイドによく見かけるようになった墓堀りの檻である。ヘイトベアはそもそも想定されるメタゲームの間隙を突くべく構築されるデッキであり、誰もが想定しうるトップメタのカードを自ら使うのは一種の自殺未遂に等しい。そもそも、四マナで二体出すより2~3ターン目に連打した方が仕事をするのがヘイトベアだ。

 かといって中隊をミラディンの十字軍のようなメインクロックを繰り出すために入れるのはデッキの枠を考えると厳しく、四マナ圏にいるゲームを決めきれる性能を持つクリーチャーを否定してしまっている。それなら大人しくZooで使った方が強い。ヘイトベアはいつだってメタる側であるべきだ。メタられる側に回った時、それはつまり敗北する時である。


 因みにサイドボードは見て分かる通り凄まじくテキトーである。この構成は地味に倦怠の宝珠や減衰のマトリックスを気兼ねなく使えるという利点があるので、気が向いたらその辺りのことを詰めていきたいと思う。




以上。レガシーがしたいんだよなぁ……。
 実戦に持ち込むと楽しくて一層魔改造 調整に力が入ってしまう。


Main 60


Land 22

Bayou 2
Savannah 1
Badland 1
Taiga 1

Verdant Catacomb 4
Windswept Heath 3
Wooded Foothills 2

Phyrexian Tower 1

Forest 3
Plains 2
Swamp 1
Mountain 1


Creature 14

Veteran Explorer 4

Sprouting Thrinax 1

Siege Rhino 4
Huntmaster of the Fells 2

ThragTusk 1
Sigarda, Host of Herons 1

Dragonlord Dromoka 1


Instant 5

Swords to Plowshares 1

Abrupt Decay 4


Socery 12

Green sun’s Zenith 4
Cabal Therapy 4
Thoughtseize 2

Toxic Deluge 1


Enchantment 3

Sylvan Library 1

Pernicious Deed 2


Artifact 3

Sensei,Divining the Top 3


Plainswarker 2


Nissa,Worldwaker 1

Elspeth,Sun’s Champion 1





Sideboard

Slaughter Game 3

Relic of Progentinus 2
Ashen Rider 2
Red Elemental Blast 2
Blood Moon 2

Krosan Grip 1
Thoughtseize 1
Swords to Plowshares 1
Vraska the Unseen 1




 Nic-fitが序盤をどうにか乗り切った後に負けるパターンの一つに、ミシュラランドの存在がある。衰微や破滅的な行為で流せないため、どうあっても致命的なクロックと化してしまう。BUGカスケードのタール坑や感染の墨蛾はその最もたる例で、特に後者はクロックが早いこともあって相性が悪い。というか、ハンデスや除去が上手く刺さってもブロッカーを用意できずに墨蛾だけで殴り殺されてしまう。


 よって、他のテンポデッキ相手にも有効なソープロをサイドにも追加。その上で窒息ではなく血染めの月を投入した。ケアされることが殆どない上に、サイド後は殆ど対象がない突然の衰微を減らされる可能性が高いので綺麗に刺さる。相手のタップアウトやこちらのハンデスに合わせて確実に着地させたい。


 トリナクスは場持ちが良く、3マナなので土地を伸ばしきれない時の時間稼ぎにはうってつけだ。赤マナ源が薄いので手札でダブつかせるのは許容できず、白くないデッキ相手に一度持ってきてしまえば2ターンは稼げるので1枚に抑えている。


 REBは時を超えた探索に撃つ機会が一番多く、相手の逆襲や押し切るための一手を事前に防ぐことが出来た。環境最多のコンボがオムニテルであることも鑑みて、サイドの思考囲いは三枚目のREBに入れ替えるのは一考に値する。




以上。ブラッド・ネルソンのイカサマ疑惑は果たしてどんな決着になるんだろうか……。
 一年くらい前にCFBで紹介されていたモダンの薬瓶不採用型デスタク。いい機会なので自分で組んでみた。


Main 60

Lands 23

Plains 14

Ghost Quarter 4
Tectonic Edge 3

Mutavault 1
Eiganjo Castle 1


Creature 28

Dryad Militant 4

Thalia,Guardian of Thraben 4
Leonin Arbitor 4
Anafenza,Kin-Tree Spirit 2
Jotun Grunt 2

Mirran Crusader 3
Blade Splicer 3
Aven Mindcencor 2
Kitchen Finks 1

Restoration Angel 3


Instant 5

Path to Exile 4
Dismember 1


Enchantment 4

Suppression Field 4



Sideboard 15

Stony Silence 2
Kor Firewalker 2
Rest in Peace 2
Wilt-Leaf Liege 2
Grafdigger’s Cage 2

Disenchant 1
Celestial Page 1
Hero of Bladehold 1
Mark of Asylum 1
Engineered Explosive 1


 件の記事の内容はうろ覚えで、リストの各所に自分の趣味や試したいカードが入っていたりするのはご愛嬌。サイドボードに関しては雑の一言に尽きる。


 霊気の薬瓶を切ってまで抑制の場を投入する最大の利点は、対コンボ戦における圧倒的なまでの強さだ。双子やカンパニー系といったクリーチャーコンボを軒並み封殺できるのはこれ以上ない利点と言える。フェッチランドを咎めることが出来ることも相まって、土地が伸びずに機能不全に陥った相手を一方的に殴り倒すことが出来る。複数枚置ければプレインズウォーカーやミシュラランドの起動を完全に止めることもできるので、ごく一部のマッチアップを除いて腐ることもない。


 一方で欠点はどうしても初動が弱くなってしまうことが挙げられる。薬瓶がないので初動が2ターン目にならざるをえないことが多く、後手番では厳しい戦いを強いられてしまう。そのため2マナ域のお試し枠(アナフェンザ、ヨツン)のために枠を割いたり四肢切断を採用したりはしているが、どこまで改善できているかは不透明だ。幸いサイドボードに軽くて優秀なカードを用意できるので、いっそメインはマナカーブをさらに後ろに寄せてもいいかもしれない。要検討。





以上。いつの間にか田中芳樹氏のタイタニアが完結してて草。しかも五巻て。いつの間に四巻出てたんだよホント。
 先日、モダンフォーマットのGPコペンハーゲンが行われた。TOP8にはジャンド、タッチ白マーフォーク×2、白単ヘイトベア、グリクシスカラーの双子とデルバーとコントロール、スケープシフトが入賞していた。今回は勿論この入賞したヘイトベアの話。

各々のデッキリストはこちら
http://magic.wizards.com/en/events/coverage/gpcop15/top-8-decklists-2015-06-21



とりあえず、前提としてモダン版デスタクの基本的な部分について述べ、後に今回入賞したリストについて考察を行う。



◎モダン環境のデスタク

 モダンではヘイトベアと呼称されることが多いが、基本的な戦略にさしたる違いは無い。大きな違いは使用可能なカードプールと環境にある。特に違いが現れる点は以下の通り。


・ルーンの母と石鍛冶の神秘家の不在

 白単において最も盤面に影響を及ぼすことが出来るカードの筆頭達が不在なのは大きな痛手であり、ゆえにモダンのヘイトベアは戦略の修正を余儀なくされている。

 手軽な装備品ビートという選択肢と、手軽にヘイトベアを除去から守る手段が無いならどうするか。三マナ域の比較的場持ちするクリーチャー(台所の嫌がらせ屋、刃の接合者etc.)を代わりに投入する、というのが答えだ。構築によっては修復の天使や萎れ葉のしもべといった四マナ域までメインから投入しているものもある。

 余談になるが、稀に打点の不足を補うために憤怒の天使アクローマが投入されている場合がある。変異状態でキャストした後にちらつき鬼火や修復の天使で表にするので、ヘイトベアから変異が出てきたら確実に除去しなければならない。薬瓶のカウンターの数やアンタップ状態の土地の枚数に注意して、除去しようとしたら逆に躱されてアクローマが着地した、なんてことがないように。


・一マナ域

 前項で述べた要因に付随して、ヘイトベアの一マナ域のクリーチャーは2枚程度に抑えられることが少なくない。何故ならモダン環境においてその一マナ域は審判官の使い魔かドライアドの闘士の実質二択であり、どちらも後半に引くとルーンの母より圧倒的に弱いという欠点があるからだ。

 しかし、最近は探査クリーチャーの存在、未練ある魂や瞬唱の魔導士の増加によってドライアドの闘士が明確な選択肢となりつつある。そのうちドライアドの闘士が確定パーツとして定着するかもしれない。



・土地の攻め方

 モダンは不毛の大地もリシャーダの港も無い環境だが、スケープシフトやトロンといった土地がらみのコンボが一定数存在する環境でもある。同時に、ミッドレンジ系のデッキにミシュラランドが標準装備されているため、ヘイトベアは軒並みレオニンの裁き人+幽霊街のコンボを搭載している。

 特にカードパワーの都合とキャントリップの貧弱さが多少のマナフラッドを許容できる構築を是とする昨今、このコンボはあらゆるデッキに対して十分な威力を発揮できる。探査クリーチャーの台頭が若干苦しいとはいえ、飛行クリーチャーを絡めることで解決は可能だ。



・緑を足す

 大昔にはグリーン&タックスなんてデッキがレガシーにあったらしいが、大凡その系譜を受け継いだデッキといっていいだろう。マナクリやクァーサルの群れ魔導師、復活の声、ロクソドンの強打者といった緑の優良クリーチャー達を投入して打撃力と対応力を高めた構築である。構築時点の豊富な選択肢と、ジャンドやアブザンジャンクなどのミッドレンジ系に対しても互角な盤面を築ける点が単色にはないメリットである。

 主な欠点は二つ。ちらつき鬼火やセラの復讐者が抜けた関係で飛行クリーチャーに弱くなったことと、裁き人+幽霊街が投入されているためフェッチランドではなく傷跡ランドや地平線の梢がマナ基盤を支えている都合上、血染めの月の被害を受けやすいことが挙げられる。特に後者は薬瓶がないとそのまま完封されることすら有り得るので、事と次第によっては幽霊街を自分の土地を対象に起動することも視野に入れなければならない。





◎勝者の構築

 TOP8のリストで目についた点を挙げていく。


・呪文滑り

 手軽な双子への対策であり、尚且つ自分のクリーチャーを除去から守れる優良クリーチャー。特に稲妻をほぼ完封できる点が素晴らしく、ジャンドやグリクシスといった稲妻を要するデッキが増えた現状では良い選択には違いない。環境にコラガンの命令が蔓延っているのが最大の問題か。


・族樹の精霊、アナフェンザ

 刃の接合者、ちらつき鬼火、台所の嫌がらせ屋といった面々と相性が良く、打点の向上に貢献してくれる白い熊。先置きしなければならなかったり伝説のクリーチャーであったりと制約も多い。枠との兼ね合いもあるので、どうあっても三枚以上は入らないだろう。


・四肢切断

 元々追加の除去として採用されていることがあったが、最近は特に増えているように感じる。双子が一定数いるという事実が完全に共通認識となり、そこへアンコウやタシグルといった探査クリーチャーが参入してきたことが最大の要因だろう。なまじクリーチャーを追加するよりよっぽど使い物になることは疑いようもない。


・仕組まれた爆薬

 単色デッキで採用されているのは初めて見たが、エルフカンパニーの増加を視野に入れたものと思われる。一応トークンや親和にも効くので、役に立たなかった、ということはないだろう。


・避難所の印

 火力系除去を軒並み無効化するエンチャント。突然の衰微を要するジャンド戦では若干信頼しかねるが、グリクシスカラーのデッキとのマッチアップでは重宝する。特にミラディンの十字軍との相性の良さは素晴らしい。ジャンドの除去が衰微から終止にシフトしつつあるのも追い風だ。



◎まとめ

 マーフォークがTOP8に二人いたり、TOP16にSCZがいたりと相変わらず混沌としたメタゲームだったが、総じてこの白単はしっかりと環境を読み切った構築が為されていた。大抵のマッチアップでは互角以上の戦いができたであろうことは想像に難くない。シングルエリミでは相性の悪いマーフォークに敗れてしまったが、それを不運と嘆くにはモダン環境は混沌としすぎている。カードパワーに難があるフェアデッキが最後まで勝ち抜くことの難しさが改めて証明されたと言えるだろう。



以上。このデスタクの人、グリセルをサリア+四肢切断で倒したとか言ってて草。
 日々是調整、というわけでモダン神は諸事情により行かなかったのでNic-fitをテキトーに弄った。とりあえずリストは以下。

Main 60


Land 22

Bayou 2
Savannah 1
Badland 1
Taiga 1

Verdant Catacomb 4
Windswept Heath 3
Wooded Foothills 2

Phyrexian Tower 1

Forest 3
Plains 2
Swamp 1
Mountain 1


Creature 13

Veteran Explorer 4

Siege Rhino 4
Huntmaster of the Fells 2

ThragTusk 1
Sigarda, Host of Herons 1

Dragonlord Dromoka 1


Instant 5

Swords to Plowshares 1

Abrupt Decay 4

Socery 12

Green sun’s Zenith 4
Cabal Therapy 4
Thoughtseize 3

Toxic Deluge 1


Enchantment 3

Sylvan Library 1

Pernicious Deed 2


Artifact 2

Sensei,Divining the Top 2


Plainswarker 3


Nissa,Worldwaker 1

Elspeth,Sun’s Champion 1

Garruk,Apex Predator 1



Sideboard

Slaughter Game 3

Relic of Progentinus 2
Ashen Rider 2
Red Elemental Blast 2
Choke 2

Extirpare 1
Krosan Grip 1
Thoughtseize 1
Scavenging Ooze 1


 マナ基盤の見直しを行いつつ、序盤に動きやすいようにソープロと思考囲いを追加。緑のトリプルシンボルが出づらくなったので原初の狩人、ガラクを抜き、使用感を試すために頂点捕食者を代わりに入れてみた。

 サイドボードのウーズは試しに使ってみたら存外活躍してくれたので、追加の墓地対策兼クロックとしてサイドボードに枠を作った。ソープロと入れ替えてもいいかもしれない。



 総じて以前より序盤の攻防はやりやすくなったが、ムラがまだ目立つのでドロー操作をもう一、二枚追加した方がより円滑に回しやすいと思われる。また、重い部分が負担になりやすいので、ガラクは別のカードに入れ替えるべきだと感じた。また、ドロモカもソープロがある相手には弱いため、対デルバー専用のカードだと割り切ってサイドボードに枠を作った方が良いかもしれない。

 赤を足したことで芽吹くトリナクスのような軽くて場持ちの良いカードの選択肢が増えたので、次はその辺りのカードについて試行錯誤を重ねていこうと思う。

 

以上。モダン神が満員だったのはたまげたなぁ……。
 ジャンドに勝てない、と言いながら相も変わらず負けが込む今日この頃。キープミスやフラッドで負けたゲームもあったとはいえ、さすがにもうこれは別のデッキを使うしかないと思っていた矢先、あることに気が付いた。

……闇の腹心でよくね?


Main 60

Land 19

Arid Mesa 4
Bloodstained Mire 3
Marsh Flats 2

Sacred Foundry 2
Blood Crypt 2
Godless Shrine 1

Mountain 2
Swamp 2
Plains 1


Creature 11

Young Pyromancer 4
Dark Confidant 3

Monastery Mentor 4


Instant 14

Path to Exile 4
Lightning Bolt 4

Terminate 2
Zealous Persecution 3

Kolaghan’s Command 1


Sorcery 16

Inquisition of Kozilek 4
Thoughtseize 2
Faithless Looting 3

Dreadbore 1

Lingering Souls 4
Timely Reinforcement 2

Sideboard 15

Blood Moon 3

Timely Reinforcement 2
Anger of the Gods 2
Grafdigger’s Cage 2

Rest in Peace 1
Outpost Sage 1
Roast 1
Wear/Tear 1
Deathmark 1
Rest for the Weary 1


 腹心は四枚だと相場が決まっている(?)が、枠の都合とライフへの負担を考えて三枚に。さらにアンコウを解雇して機を見た援軍をメインから採用し、ライフへの負担の軽減を試みている。

 サイドボードにも手を加え、一定数存在するバーンに刺さる疲弊の休息や、追加の除去として死の印と炙り焼きを採用した。特に炙り焼きは(大抵の)ゴイフやサイ、タシグルといった面々を除去できる優良カードで、先のGPシャーロットでもTOP5カードとして紹介されている。死の印と散らしているのは使用感が曖昧なのと、エルフやヘイトベア、アブザンカンパニーといったデッキに対して追加の一マナ除去が欲しかったからだ。

 石のような静寂のためのスペースが無くなったのでトロンに対して若干ガードが下がったが、GPの結果からもう少しの間は土地利用系のコンボデッキは勝ち組にはなれないだろう。


 墓地対策はできることならトーモッドの墓所やラクドスの魔除けあたりで済ませたいが、環境柄自分だけ墓地利用をしようというのは甘えに近い。特にRIPは墓地利用系コンボだけでなくタシグルや瞬唱、コラガンの命令といった面々を要するグリクシスに対しても強いので切るに切れない。檻の方を優先しているのは役割の多さを考慮しているからだ。



以上。色んなカードの値上がりに驚く日々が続く……
 モダンに夢中になっている内にSCGのInvitationalでデスタクが優勝していたので、今更ながら思ったことを適当に短く纏めてみる。

リストはこちら
http://sales.starcitygames.com//deckdatabase/displaydeck.php?DeckID=86009



 土地が22枚で三枚目のKarakasが永岩城に置き換わっているのが先ず目に付く。マンガラとブリマーズを採用した上でKarakasが二枚というのは少々心もとない気もするが、恐らく突然の衰微より火力をケアした方が環境に合っているという判断だろう。グリクシスが増えている現状ならではの構築だと言える。そして23枚目の土地は二枚目の迷宮の霊魂のためのスロットと見るのが自然だ。

 今回のTOP8は三種のコンボに二種のデルバー、奇跡、マーベリック、デスタクと中々バラエティに富んだ面々だった。そんな中でデスタクが優勝した最大の理由はサイドボードにあると思われる。

 二種類の墓地対策に漸増爆弾、法学者、忘却の輪と一枚ずつ散らして悟りの教示者によるサーチを肝としたサイドボードは、個人の好みは別としてお手本のように綺麗であることは認めざるを得ない。特に今回はコンボがしっかり勝ち残っているような環境では、サイドボードを確実に引っ張ってこれることには十二分の価値がある。

 また、二枚の太陽の槍はデルバーと死儀礼を明確に意識した結果であると同時に、序盤のマナスクリューや相手の不毛の大地も考慮したのだろう。軽い除去はテンポで盤面を巻き返しやすく、序盤の数ターンを凌ぐには十分だ。赤いデッキとコンボが多い環境だと仮定したなら、タルモゴイフをほぼ確実に除去できないことも大したデメリットにならない。結果から見て、見事に環境を読み切ったと言える。




 以上。この構築はデスタクがエルフに勝つための最適解なんじゃなかろうか。
 そこそこ手ごたえを感じ始めた矢先に負けが込み始めた今日この頃。その原因と改善策について。


◎前回からの変更点

・基本土地の増量。基本土地三種を二枚ずつにした。序盤のペイライフはマナ基盤安定のために仕方ないとしても、四~五枚目の土地をセットする時にダメージかテンポかの二択を迫られてしまうのが主な理由。色拘束のことを考えると平地は一枚でも良いが、サイドボードの白いスペルの多さを鑑みて二枚にした。

・アンコウをオリヴィア・ヴォルダーレンに差し替え、殴打頭蓋を二枚目の血男爵に変更した。前者はサイド後に安らかな眠りを置くこと、より鋭角的にマナフラッドの解消を目指すために差し替えた。後者は単純にコラガンの命令の採用率を鑑みて、殴打頭蓋では役不足と判断した。

・塩撒きと墓堀りの檻の二枚目を投入。予想以上にトロンと集合する中隊を使用するデッキが多いのが主な理由。特に檻は墓地対策も兼ねているので汎用性が高い。中隊を使うデッキが増えたので、紅蓮地獄も神々の憤怒に差し替わった。




 以上の変更を加えて実戦に挑んだが、結果は実に芳しくないものだった。四色神秘の指導コントロールやファルケンラスの貴種や変わり谷が投入されたジャンドアグロといったメタ外なデッキに当たりまくったのは理由の一端だが、そもそもデッキの骨格がしっかりしていればコンボではないメタ外のデッキには勝てるはずだ。つまりこれは自分の構築とプレイングが原因であるという明確な証拠である。その原因について、自分は以下のように考えている。


・マナフラッドが止まらない。

 「引いたカードは土地十枚にスペル十一枚、無理!」みたいなことが対ミッドレンジ系デッキにおいて実に多い。序盤に三枚目の土地が置けないくらいならまだ挽回のしようがあるが、ヤンパイと導師がメインクロックのデッキで土地三枚とスペル四枚の手札から土地とスペルを交互に引いたらそりゃあ勝てない。最初はそういう日もある、くらいで済ませていたが、ここに至ってようやくデッキの中の土地が多いのではないかと疑い始めた。


・クロックが少ない

 除去だらけの手札をキープしてグダッた後、相手だけクロックを引きこんで負ける、或いはハンデスで引っこ抜かれる、さもなければ一枚目を除去されてから二枚目のクロックを引きこめない……。ドローソースがない以上逃れられない運命ではあるが、自らジリ貧になる動きをしていては勝てるわけがない。その辺りを考慮して大型クリーチャーや包囲を投入したが、まだ配慮が足りていなかった。


◎解決策

 正直白黒トークンに血染めの月を入れたのを使えばいいんじゃないかと思ったりもしたが、それなら前日にカードを入れ替えるだけで済むのでギリギリまでこのデッキの構築を模索していくことにした。以下は解決に向けた変更点について。


・ドローソース

 信仰無き物あさりを投入。アド損するカードなので出来れば使いたくなかったが、不要な土地やハンデスを入れ替える分には使いやすい。手札に複数枚貯まったらルーターして捨てれば良い。序盤に欲しいカードではないので枚数は三枚。ギタラクシア派の調査も候補ではあるが、二点のライフが相手の手札の情報と不確定な一枚に化けることが釣り合っているのかどうか不明瞭なので採用は見送った。物あさりによるディスアドバンテージが想定以上に辛い場合は入れ替わるはずだ。


・土地

 大天使の霊堂と平地を抜いて十九枚に減らした。これ以上減らすとマリガン率に著しく影響するのでこれ以上減らすことはないだろう。逆にスクリューが頻発するようだったらもう一枚増やす。


・クリーチャー

 物あさりと相性が良いのでアンコウを再度投入。さらに中隊デッキの隆盛を考慮して、恒久的な除去である渋面の溶岩使いを追加した。特に後者はサイドボードから石のような静寂を抜いたので、対親和戦での活躍も期待できる。


・サイドボード

 土地を減らしたので前哨地の包囲を一枚サイドに移し、環境に赤や黒のパーマネントが多いことから天界の粛清を追加した。天界の粛清は触れる範囲が広く、着地してしまうと敗着が見えるケラノスまで対処できる。今の環境で白いデッキを使うならサイドには必須だと個人的には考えている。

 一方で安らかな眠りが自分にもある程度被害を及ぼすようになってしまった。実戦の手ごたえ次第では大祖始の遺産や三枚目の墓堀りの檻といった別のカードに差し替わるだろう。




以上。GPシャーロットのTOP8を見て、やっぱりモダンのメタ読みなんてするだけ無駄なんだなぁと思った。



 モダンの調整の息抜きにちょっと弄ってみた。息抜きついでだからすんごい短い。


前回のリストからの変更点は以下。

Scrubland 1→Badland 1

Grave Titan 1・Garruk,Primal Hunter 1→Huntmaster of the Fells 2

Mirri’s Guile 2→Sensei’s Divining Top 2


 赤はあくまで補助色なので結局赤タイタンは採用を見送り、アタルカはさすがに重かったので結局高原の狩りの達人を投入するだけになった。それに伴い赤マナ源を一枚増やしたが、山は追加していない。理由はサイドの赤いカードが対コンボであること、狩りの達人は緑の太陽の頂点で持ってくることの方が多いからである。少なくともメインにもう数枚赤いカードが入らないかぎり、このマナベースが適当だと自分は考えている。

 ついでに独楽も入れたが、やっぱり破滅的な行為に巻き込まれない恒常的なドロー操作は偉いと今更ながら感じた。普段は統率者戦以外で使わないので、起動から解決までの時間を短くする訓練は必要になるが。


 メインで試したいカードとして、世界を目覚めさせるもの、ニッサと未練ある魂がある。前者は強力で破滅的な行為で死なないクロックを恒常的に展開することができ、一枚でゲームを決めることが出来る。後者は複数枚採用すれば序盤の時間稼ぎから終盤の飛行クロックまで幅広い役割を果たすことが出来て、特にデルバーを相手にした際は重宝する。もう少し対戦を重ねて各マッチアップにおける相性や問題点を明確に言語化できたら試そうと思っている。



 また、今は変更していないが、サイドのREBがとても微妙だった。デルバーとジェイスを処理できるのは偉いのだが、いかんせんそれは他のカードでも出来るので唯一性を見出しにくい。半ば実物提示教育系デッキへの専用対策カードになってしまっているので、サイドの枠を喰ってしまっている感が否めない。アドを稼ぐ可能性がある大渦の脈動や腐ることはまずないであろう真髄の針の方が丸いと思われる。それこそ悟りの教示者を検討してもいいかもしれない。或いは紅蓮地獄や唐突なる死といった軽い全体火力も試す価値がある。





以上。オリジンの神話ドラゴンは疾駆と相性が悪いからそんなに使われないんじゃないかと思う。
 調整を重ねて幾つか気が付いた点や、それに伴う変更点について。


 とりあえず現状のリストを下記に。赤字は新たに投入されたカード。

Main 60

Land 21

Arid Mesa 4
Bloodstained Mire 3
Marsh Flats 3

Sacred Foundry 2
Blood Crypt 2
Godless Shrine 1

Mountain 1
Swamp 2
Plains 2

Vault of Archangel 1

Creature 8

Young Pyromancer 4

Monastery Mentor 4

Blood Baron of Vizkopa 1

Gurmag Angler 1

Instant 16

Path to Exile 4
Lightning Bolt 4

Terminate 3
Zealous Persecution 3

Kolaghan’s Command 1

Murderous Cut 1

Sorcery 10

Inquisition of Kozilek 4
Thoughtseize 2

Lingering Souls 4

Artifact 1

Batterskull 1

Enchantment 2

Outpost Sage 2

Sideboard 15

Blood Moon 3
Timely Reinforcement 3

Pyroclasm 2
Stony Silence 2
Rest in Peace 2

Grafdigger’s Cage 1
Wear/Tear 1
Pithing Needle 1




◎調整過程で気が付いたこと

・ほとんどのゲームでマナフラッドに陥る。大量の除去に起因する消耗戦が、ターン経過によるドロー回数の増加を助長し、自分も相手も土地を並べるだけになってしまうのが原因だ。勝ったゲームの殆どはお互いのマナフラッドの果てに自分のヤンパイか導師が生き残ったからで、負けた理由もそれと逆のことが起っただけだ。

 フラッドによる負けが顕著だったのはジャンドやアブザンジャンクなどのミッドレンジ系デッキを相手にした時だ。プレインズウォーカーと四マナ以上のクリーチャーの有無が中盤以降のトップ勝負に大きな影響を与え、特にジャンドのオリヴィア・ヴォルダーレンのトークンに対する制圧力は尋常ではない。終盤にトップされると本当にどうしようもないクリーチャーの筆頭である。


・ヤンパイと導師を守る動きが弱い

 ボロスチャームを抜いて勇敢な姿勢も試したが、4マナないし5マナを揃える前にハンデスされたり、盤面にプレッシャーをかけられない上にテンポ損になることを嫌って出すことが多かった。これに伴いコラガンの命令の増量も視野に入ったが、そもそもクリーチャーが少なく、期待している役割(クリーチャー回収+α)を果たせない可能性が十分あるので一枚に留まっている。


・土地からのダメージは減らせる

 同じ色のダブルシンボルを要求されないので、ショックランドが二枚もあれば十分であると感じた。そのためショックランドを減らしてフェッチランドを増量し、ライフの負担を軽減している。M10ランドや傷跡ランドの採用も考慮したが、サイドに血染めの月があるので見送った。




◎新たに採用したカード

・ヴィスコーパの血男爵・殴打頭蓋

 どちらも後半戦を見据えた5マナ域としては環境最高峰の性能であることは疑いようもない。一枚ずつ散らしているのはまだ試している段階だからだ。悪斬の天使も候補ではあったが、除去耐性の高さを優先して採用には至らなかった。

・グルマグのアンコウ

 役割は上記の二枚と似ているが、このカードには除去の応酬の最中である中盤で手数を稼ぎつつ盤面にプレッシャーを与えるという別の役割がある。中盤までに二枚目を引くことを許容できないので一枚きりの採用となっている。

・前哨地の包囲

 スロットに余裕が出来たので、終盤のマナフラッドを緩和するために投入。このカードをキャストするまでの時間稼ぎは十分に可能で、着地してしまえば対処されにくいのでアドバンテージを稼ぎやすい。

・紅蓮地獄

 思ったよりもカンパニー系やトークンデッキが多いので採用しているが、神々の憤怒の方が強いかもしれない。というか、これ以上親和に強くなってもしょうがない。

・真髄の針

 主に相手のプレインズウォーカー対策。スペルを連打する都合上相手のヴェールのリリアナがつらいので、出来れば先置きしておきたい。後引きすることも考えると、戦慄堀りを終止と散らすのも考慮に値する。





以上。もっと対戦を重ねて調整しなきゃ不味い……。

Nic-fitに花束を

2015年6月7日 Nic-fit
 老練な探究者がひょんなことから手に入ったので組んでみたNic-fitについて。当然の如く試作段階なので突っ込みどころは満載。



Main 60


Land 22

Bayou 2
Savannah 1
Scrubland 1
Taiga 1

Verdant Catacomb 4
Windswept Heath 3
Marsh Flats 1

Phyrexian Tower 1
Stirring Wildwood 1

Forest 3
Swamp 2
Plains 2

Creature 12

Veteran Explorer 4

Siege Rhino 4

ThragTusk 1
Sigarda, Host of Herons 1

Dragonlord Dromoka 1
Grave Titan 1

Instant 4

Abrupt Decay 4

Socery 12

Green sun’s Zenith 4
Cabal Therapy 4
Thoughtseize 3

Toxic Deluge 1

Enchantment 5

Mirri’s Guile 2

Sylvan Library 1

Pernicious Deed 2

Plainswarker 5

Sorin,Lord of Innistrad 1

Garruk,Primal Hunter 1
Vraska the Unseen 1

Elspeth,Sun’s Champion 2



Sideboard

Slaughter Game 3
Extirpate 2
Relic of Progentinus 2
Ashen Rider 2
Red Elemental Blast 2

Krosan Grip 1
Damnation 1
Thoughtseize 1
Garruk, Apex Predator 1


 アブザンカラーのNic-fitはアカデミーの学長によるエンチャントサーチと共存する形とグッドスタッフ形式の二択だが、どちらのリストも古いものばかりで採用に足るのかどうか怪しいカードも少なくなかった。なのでそれらを参考にはしつつ、自分で新しいカードを色々と入れてみた結果がコレである。実戦を重ねる内にコンボデッキへの明確な解答が欲しくなり、この色ではどうにもならないと判断して赤を追加したが、おおよそ緑太陽型といって差し支えない形になった。

以下、個別に解説。


◎土地

 色配分に関してはおおよそ満足している。強いて言うなら二枚目の塔を入れるべきかどうかだが、ヴォルラスの要塞を採用した際に何故か事故率が急上昇したので躊躇している。デュアルランドを増やすべきかもしれない。活発な野生林は飛行クロックを意識しているが、感触は悪くない。


◎クリーチャー

 稲妻や衰微で落ちない包囲サイは各種中速デッキに対して無類の強さを発揮する。緑頂点で最もサーチする回数が多く、連打するだけでそのまま勝ててしまうことも少なくない。

 スラーグ牙は追加のライフゲイン要員として、シガルダはほぼ対処されないオールラウンダ―として、自分は実質的に追加の包囲サイのような扱いをしている。

 ドロモカは白いデッキやジェイスに対して極端に弱いが、パトリオットを除くデルバーデッキに対して無類の強さを誇る壁である。デルバーを完封しながら悪斬の天使と同じスピードでクロックを刻むので、特に序盤の攻防でライフが心もとない場合は本当に頼りになる。墓所のタイタンの強さは言うまでもないが、ドロモカに比べると対処されやすくはあるので、若干抜こうか考えている。


◎インスタント・ソーサリー

 特に目新しい部分もないので割愛。

◎エンチャント

 破滅的な行為はともかくとして、悪知恵と森の知恵は独楽の煩雑さを嫌ったが故の選択である。一度長引くとそれなりに長引くデッキなので、いちいち独楽を回すのは時間や疲労を考えると厳しい。特に組んだばかりで勝手がまだ分からない段階では悪知恵と森の知恵の方が楽だ。どちらも破滅的な行為で流れてしまうがテンポロスが少ないという利点があるので、自分はこっちの方が気に入っている。

◎プレインズウォーカー

 ソリンは若干カードパワーに難があるが、軽さとトークンの絆魂を評価して採用している。未練ある魂と組み合わせるとそれだけで勝てることもあるので、今後未練ある魂を採用する場合は増量する可能性がある。

 ヴラスカは衰微圏外のPWを処理でき、特に奇跡相手には強いのでお試し枠として採用。サイドでもいいかもしれない。

 ガラクは緑のトリプルシンボルがたまに出なかったりするが、ドロー能力が普通に強く、トークンのサイズも大きいので頼りになる。

 エルズぺスは出せばほぼ勝てるので二枚採用。包囲サイより大きくなったゴイフをまとめて処理でき、地上を完璧に固めて勝ちに行ける。勝ち急いでいるときはソリンの小マイナスとも相性が良い。



◎サイドボード

 殺戮遊戯と赤霊破は明確なコンボと青対策。サイド後にケアされないので簡単に相手の隙を突ける。見せたら見せたで対処しにくいことは変わりない。ガラクはミッドレンジ系のデッキや奇跡相手の終盤に強いので採用している。





 そこそこ実戦を重ねたが、いかんせん使われた経験すら殆どないのでプレイングにも構築にも怪しい面があって正直混乱している。

 初期は死儀礼が三枚ほど投入されていたが、これをキープ基準にしてしまうとむしろ相手の土俵に自ら上がっていることに気が付いたので抜けてしまった。相手の死儀礼がどうにもならない上に、自ら衰微や稲妻を喰らいにいっているのはこちらの望むところではない。代わりに入ったのが思考囲いで、こちらは陰謀団式療法の的中率向上にも役立つ。

 多い負け筋の一つに序盤の攻防でライフが心許なくなり、包囲サイをカウンターで弾かれて押し切られるパターンがある。最近高原の狩りの達人の存在に気が付いたので、次はもう少し赤を濃くして2~3枚採用することを考えている。また、赤を濃くするなら黒タイタンではなく赤タイタンや龍王ドロモカの採用も考慮に値する。特に後者は場にさえ出てしまえば大抵のプレインズウォーカーをも処理できてしまう。




 今はモダンに力を入れているので調整が遅々として進まない可能性が極めて高いが、暇を見つけて少しずつ改良していく予定。ある程度変わったらまたそれについて書くことになる。


以上。青は殆ど使ったことないけど、デュアルランドさえあれば時を超えた探索を是非使いたいと思う今日この頃。

Nonself-difference DECK

2015年6月6日
 先日のGP千葉で併催された日本レガシー選手権2015・春のトップ8に残ったプレイヤーの方々のデッキリストが公開された。その中に面白そうなデッキを見つけたので思ったことを書き連ねてみる。


デッキリストはこちらの一番下
http://coverage.mtg-jp.com/gpchi15/decklist/015155/



 URカウンターバーン、と呼ぶのが一番正しいだろう。しかし、随所に細やかな調整の跡や既存のものに捉われない発想が垣間見えるリストだ。とりあえず、目に付いた部分を一つずつ考察していく。

◎土地

 先ず、23枚というのは大半のUW奇跡よりも多い。不毛の大地がフル投入されていることを差し引いても、このデッキが土地を伸ばすことを重視していることが分かる。特にデュアルランドがフル投入されている上にショックランドまで追加されているのは極めて珍しい。恐らく、デッキの中に赤のダブルシンボルを必要とするスペルがなく、ミシュラランドが投入されていることも加味して山よりも優先されていると思われる。

 また、ミシュラランドについてだが、こちらは環境に一定数存在するUW奇跡への解答の一つだと見ることが出来る。より正確に言うなれば、メインクロックである真の名の宿敵への対処が容易なデッキに対する一種のアンチテーゼなのだろう。ブロック時には3/3になるので、着地してしまうと対処しづらいアンコウやタシグルをブロックしつつ火力で落としやすいのも利点の一つだ。


◎クリーチャー

 瞬唱が四枚であることが一番特筆すべき点だろう。このカードが優秀であることは疑いようもないが、レガシーのあらゆるデッキで2枚前後の採用に留まっている理由は重いからだ。2マナ+αはいくらインスタントタイミングで動けるからといって、そう簡単に払えるコストではない。しかも環境は死儀礼のシャーマンが蔓延り、不毛の大地が闊歩している状態だ。容易に土地を伸ばせるようにすればマナフラッドの危険が高まるし、そもそも瞬唱でフラッシュバックすべきスペルの枠を圧迫してしまう。

 翻って、このデッキは23枚の土地と九枚もの火力を採用し、1マナのインスタントを計19枚も投入している。火力に対するシビアなバランス感覚を要求される色構成故に、瞬唱を最大限生かす構築を目指したのかもしれない。鶏が先なのか卵が先なのかという話になってしまうが、メインクロックである真の名の宿敵をキャストしやすいという利点もある。

◎ノンクリーチャースペル

 一番目を惹くのは三枚投入された噴出の稲妻だろう。 噴出と見間違えて「禁止解除レガシーかな?」と思った人は絶対にいると思う  序盤はショックとして死儀礼やデルバー、石鍛冶に撃ち込み、土地が並んだ後半はキッカーして相手を焼き払う算段なのだろう。Chain LightningやForked Boltではなく、あえてこのカードを選択した理由は、マナが余る後半を見据えてのもの
である、と考えることしかできない。

 もみ消しが三枚なのは相手のフェッチに唱えるよりも、不毛の大地から自分のランド(特にミシュラの工廠)を守ることの方が有益で、尚且つ石鍛冶の神秘家への解答である火力や呪文嵌め等が大量に投入されているからだろう。

 呪文貫き、呪文嵌め、対抗呪文が2枚ずつなのは興味深いが、この辺りは調整の仕方や好みの問題になってくる。呪文貫きは序盤の攻防と対コンボを見据えており、呪文嵌めはやっかいな石鍛冶やゴイフに当てるためにこの枚数なのだろう。逆に対抗呪文はデッキが遅いので、相手もマナが余るであろう後半戦の確定カウンターとして必要になってくる。初手にあってもこの土地の枚数なら腐ることもないはずだ。

 電解と火+氷は、何というか反応に困る。前者はエルフがトップメタから追いやられ(日本最強のエルフ使いがしれっとTOP8に残っているが)、特段未練ある魂が流行っているわけでもないから強そうには見えないし、後者に関してはコメントのしようがない。可能性としては、このデッキが見た目よりすれすれのダメージレースをするからか、リアニメイトされた生物に対する時間稼ぎといったところだが、それならバウンスか乱暴+転落で良い気もする。

 神ジェイスはもう少し多めでもよさそうだが、このデッキは確定除去がないのでなまじ序盤の捌きあいに負けて火力圏外のゴイフに着地されたら真の名の宿敵に辿り着かない限りまずひっくり返せない。そのためキープ基準にならず、腐る可能性が高いので余計な枚数は積みたくないものと思われる。時を超えた探索の枚数も同じような理由だろう。長引かせればそのうち辿り着くのだから、初手にあると困るカードはこのくらいの枚数でちょうどいいのかもしれない。

◎サイドボード

 墓地対策を大祖始の遺産などではなく外科的摘出のみに絞っているのは中々思い切った選択だ。特にリアニやANT、緑の太陽の頂点を使う緑系のデッキに有効な墓堀りの檻では無い理由は如何なるものなのだろうか。ケアしづらいカードではあるので、瞬唱でFBできることも含めて墓地対策は特定のマッチアップに対するものだけ、と割り切ったのかもしれない。

 世界のるつぼは不毛の大地を使いまわすだけで勝てるマッチアップや、消耗戦の中でも手札を減らさずに土地を伸ばすために投入されているのだろう。工廠をひたすらチャンプブロックさせて時間を稼ぐのも悪くない。BG系には突然の衰微があるが、他のマッチアップならアーティファクト破壊がサイドインされない可能性が高く、信頼に足るアドバンテージ源になり得る。




以上。色々と的外れなことを書いたかもしれないけど気にしない精神が大事。
 前回のリストに少し手を加えて晴れる屋の平日モダンに参加。その結果や反省点等について。リストは以下。

Main 60

Land 21

Arid Mesa 3
Bloodstained Mire 4
Marsh Flats 3

Sacred Foundry 3
Blood Crypt 2
Godless Shrine 2

Mountain 1
Swamp 1
Plains 1

Vault of Archangel 1

Creature 8

Young Pyromancer 4

Monastery Mentor 4

Instant 21

Path to Exile 4
Lightning Bolt 4

Boros Charm 4
Lightning Helix 3
Zealous Persecution 3

Kolaghan’s Command 1

Murderous Cut 2

Sorcery 10

Inquisition of Kozilek 3
Thoughtseize 3

Lingering Souls 4




Sideboard 15

Blood Moon 3
Timely Reinforcement 3

Outpost Siege 2
Stony Silence 2
Rest in Peace 2

Grafdigger’s Cage 1
Disenchant 1


 平日モダン14時の部

一回戦 白緑ヘイトベアカンパニー ○×○
 
 通常のヘイトベアに集合する中隊を入れたデッキ。引きムラを軽減し、サイド後に追加される呪文滑りなどに辿り着きやすいので良い発想だと思った。

1G 先手 ○

 ハンデスでサリアを引っこ抜き、その後も稲妻や流刑への道でクリーチャーを片っ端から除去する立ち上がり。ハンデスで流刑への道がないことを確認してから導師→未練ある魂と動いて押しきり。

Sideboard

IN Grafdigger’s Cage 1
Deathmark 1
Outpost Siege 1

OUT Boros Charm 2
Inquisition of Kozilek 1

 手札破壊で処理したいカードが除去だけなのでハンデスを減らし、本体火力にしかならない可能性が高いボロチャもラスを警戒しつつサイドアウト。もう一枚コジレックを抜いて包囲を追加するべきだったか?


2G  後手 × 

 レオニン×2からの幽霊街×3でレオニンを処理しきれず投了。盲信的迫害じゃダメだった。

3G 先手 ○

 1G目と似たような展開だが、相手の生物が多く、こちらも導師が着地して並べ合いに。相手の中隊が貴族の教主を一枚だけ捲る弱い動きを挟むがこちらも土地3でストップして苦しい。こちらがスピリットトークンでチマチマ削る間に相手は貴族の教主の賛美が付与された台所の嫌がらせ屋でライフを一桁に。こちらが流刑への道を引いてアタックしてきた嫌がらせ屋に撃ち込むと修復の天使で逃げられ、この時点でこちらライフ8の相手17。虎の子の盲信的迫害をブロック時に使用するしかないと思われた返しのドローが四枚目の土地だったので、タップアウトの相手に盲信的迫害×2で致死量のダメージを生み出してGG。

二回戦 RG Wall Lightning(仮)○○-

 前回のモダン神挑戦者決定戦で安福氏が使用していたRGランプのタイタンをRとGのボールライトニングに、召喚の罠を集合する中隊に、フィニッシュは苦悩火という中々面白い動きをするデッキ。

G1 後手 相手1マリガン ○

 ハンデスすると草茂る胸壁×2、根の壁、苦悩火、土地という良くわからないハンド。胸壁を落としながら二枚目を流刑で処理するも永遠の証人経由で胸壁が着地。さりげなく育ち始めた実験体に流刑を合わせつつ、こちらもヤンパイから随時展開していく。
 しかしタップアウトしたこちらのエンド時に中隊からボーライ×2で唖然。幸いクロックの追加は無かったものの全力苦悩火をケアするためにヤンパイごとこちらのクリーチャーが全滅。相手のハンドが一枚だったのでとりあえず返しにコラコマをハンデスと回収でキャストすると二枚目の苦悩火がポロリ。その後三度ボーライを引かれるもこちらも除去を合わせて辛勝。

Sideboard

IN Timely Reinforcement 3
Deathmark 1
Grafdigger’s Cage 1

OUT Thoughtseize 3
Inquition of Kozilek 2

 中途半端にハンデスしてもしょうがないと思ったのでハンデスはほぼサイドアウト。恐らくボールライトニング系は減らされているが、その分何が出てきてもおかしくないので出来る限りライフを維持していくプラン。

G2 後手 相手1マリガン ○

 2T目ヤンパイには即座に紅蓮地獄。終わった後に聞いたが、1G目にこちらが白を見せなかったためにオロスではなくグリクシスだと勘違いしてカウンターされる前に、と思ったらしい。向こうは壁で多少のクロックではビクともしないので、手札が枯れた頃に撃たれたら間違いなく負けていた。
 その後再びヤンパイを引いて展開するも地獄の雷×2という予想外の展開にライフが一気に目減りする。未練ある魂で粘りつつどうにか流刑への道を引き込み、二枚目の未練ある魂で盤面を膠着させる。トップ条件を緩くするために放たれた全力苦悩火でライフが2になるも、エンドにボロチャ→自ターン迫害フルパン→稲妻でGG。

三回戦 五色続唱バランス ○○‐

 境界石を並べて続唱から均衡の復元で盤面を有利にしてプレインズウォーカーで勝つデッキ。以前知り合いが組んでいて、分からん殺しされないように散々練習したのが役に立ったマッチ。因みに今回対戦したデッキは変身→エムラクールが採用されていて笑った。

G1 先手 相手1マリ ○

 ハンデスで相手のデッキが分かって苦笑。続唱カードが無かったのでイニストラードの君主、ソリンを落としてヤンパイ、導師と全力展開。相手の未練ある魂で粘られるもそのまま押し切り。

Sideboard

IN Stony Silence 2
Disenchant 1

OUT Lightning Helix 1
Murderous Cut 2

 このマッチアップの肝は均衡の復元に影響されないパーマネントをいかに扱うか、ということに帰結する。境界石は均衡の復元解決後の展開を速やかに行うと同時に、続唱カードの色のバラつきによる色マナ不安の改善と真髄の針対策のために散らされるPWをキャストするためのキーカードだ。そのため、サイドに石のような静寂があるならありったけ入れると相手はほぼ機能不全に陥る。土地の枚数が少なめで、尚且つフェッチ以外は基本土地であるためにPWを唱えられずにそのまま負けてしまうからだ。解呪系のカードも基本的にありったけ入れるが、こちらは境界石ではなくこちらの動きを阻害するために投入されているエンチャントを処理するためにとっておくのが理想。

G2 後手 ○

 境界石×2の返しに初手からあった石のような静寂を設置したら相手の動きが(物理的にも盤面的な意味でも)止まる。そのまま相手をタコ殴りにしてGG。終わった後に石のような静寂をありったけ入れたことを伝えたら「嘘でしょ!?」と本気で驚かれた。分からん殺しを分からん殺ししていくスタイル。

3-0で四パック(塩)ゲット。


 平日モダン17時の部

一回戦 五色続唱バランス(さっきの人) ×○○

G1 後手1マリガン ×

 席についてお互い苦笑いしながらスタート。ハンデスで続唱カードが二枚見え、片方を処理できず、均衡の復元が解決。ソリンと未練ある魂でライフを削られながらヤンパイで粘るも三枚目の土地が引けずにGG。

Sideboard

さっきと同じ。

G2 先手 お互い1M

 ハンデスから全力展開して石のような静寂で蓋してGG。

G3 後手 自分1M

 石のような静寂が着地するもお互い引きが芳しくなく、クロックがない状態で土地を並べ合っていると復元が待機される。ハンデスで色マナが足りずにキャストできないでいるソリンを落とすが、変身と機を見た援軍が揃っていて引き込んだ導師がキャスト出来ない。さらに亡霊の牢獄も設置されて万事休すかと思われたが、待機カウンターが2個になった返しに二枚目の未練ある魂を引いてチャンスが生まれる。
 導師→未練表裏でターンを返し、相手に「牢獄あるから大丈夫だろ。多分援軍を撃たいんだな」と思わせ、実際にそう思ってくれたのか相手はドローゴー。返しに思考囲い→未練表裏→解呪で牢獄を破壊してスピリットトークン×4点+導師6点+モンクトークン5×2でピッタリ削りきり。


二回戦 ジャンド ××

G1 後手1M ×

 お互いに思考囲いと土地でライフをほぼ半減させ、除去で盤面を更地に。稲妻とボロチャで追い詰め、未練ある魂で展開するもオリヴィア・ボルダ―レンをトップされて憤死。フルタップでキャストされたし、負け筋がそれくらいだったから稲妻本体はミス。

Sideboard

IN Timely Reinforcement 3
Blood Moon 3
Outpost Siege 2
Rest in Peace 2

OUT Thoughtseize 3
Inquisition of Kozilek 3
Lightning Helix 3
Zealous Percecution 1

G2 先手 ×

 土地が三枚で詰まり、導師やヤンパイを出すも即座に除去される。ゴイフと赤緑ミシュラランドでライフを削られ、未練ある魂でチャンプしつつミシュラランドは切断で処理。しかし四枚目の土地を引いて包囲を設置した返しに魂の裏切りの夜を設置されてトークンが全滅してGG。解呪は入れるべきだった。

三回戦 UR双子

G1 ハンデス×2で双子とやっかい児を無視して電解二枚を落としてヤンパイを着地させる。未練ある魂をキャストした返しに稲妻で処理されるが、流刑への道、残忍な切断、稲妻と構えながらビートして勝ち。

Sideboard

IN Timely Reinforcement 3
Outpost Siege 2
Disenchant 1

OUT Thoughtseize 3
Boros Charm 3

G2 後手 ○

 溶岩使いを稲妻で処理し、ハンデスで除去を引っこ抜いてヤンパイと同士が着地。導師は稲妻されるもののヤンパイが生き残ったため未練ある魂を絡めてビート。最後は火力を本体に叩き込んで勝ち

2パックからオジュタイが出てきて満足。


平日モダン20時の部

一回戦 UBtRフェアリー(ライトニングフェアリー?) ××

G1 後手 ×

 ハンデス、土地四枚、ヤンパイ、PtEという手札をキープしたら四連続で土地を引いて何も出来ずに死亡。

Sideboard

IN Blood Moon 3
Timely Reinforcement 3
Disenchant 1

OUT Thoughtseize 3
Inquisition of Kozilek 3
Boros Charm 1

G2 先手2M ×

 沼一枚→ノーランド→フェッチ一枚で仕方なくキープ。2ターンほど土地が引けない間に苦花着地でスプライトに蓋をされてGG。どーしろと。

 ハンデス全抜きは怪しい。とはいえ削る枠が除去になってしまうのでそれはそれでどうなのかと。紅蓮地獄の採用を考えるべきか。


二回戦 白黒トークン ××

G1 後手 相手1M ×

 ハンデスの応酬から漕ぎ手とオーリオックのチャンピオンが着地して痩せビートされる。トークン生成カードを引かれていないのでどうとでもなるはずだったが、ハンデスと土地しか引けずにそのまま3点クロックを刻まれて死亡。

Sideboard

IN Timely Reinforcement 3
Outpost Siege 2
Disenchant 1

OUT Thoughtseize 3
Boros Charm 2
Lightning Helix 1

G2 先手 ×

 フェッチ2、大天使の霊堂、切断、ヤンパイ、導師、援軍でキープしたらドローが土地×3、稲妻、土地×2で爆死。さすがに頭を抱えたままドロップして帰宅。


トータル5-3



◎問題点

①土地から受けるダメージが多い。
 
 下手に基本土地を並べると「ヤンパイをキャストした後稲妻が撃てない」などという状況が発生してデッキの根幹が崩壊するので仕方ない部分もあるが、除去満載なのに除去を引く前にライフが無くて死んでは意味がない。同様に思考囲いのペイライフが痛い。

②クロックが少ない。

 主にウィニー系デッキを使っている人間の主観かもしれないが、除去満載の手札をキープしてクロックを引けずに苦しむ場面が少なくなかった。ヤンパイにしろ導師にしろ早めに引かないと手札のスペルを撃ち尽くしてしまうので、もう少し枚数を増やしたいと感じた。

③ボロスの魔除け

 破壊されないモードはヤンパイと導師をキャストしながら構えるのが基本であるため、どうしても重い。本体火力としては申し分ないが、クロックの少なさが相まって捌きあいの最中に引いてしまうと実質的な無駄牌になってしまうのが気になった。

④稲妻のらせん

 すれ違いのダメージレースをしている時には重宝するが、勝っている盤面を決めきれるわけでも負けている盤面をひっくり返せるわけでもない。中途半端な部分が目立ったので差し替えた方が良いと思われる。

⑤前哨地の包囲

 若干重くてかさばりやすい上、サイドボードの枠を圧迫している感がある。カンパニーデッキが思ったより多いようなので、二枚目の檻かトークン対策に当てるための解呪系(というか損耗+摩耗)スペルを増やしたいと思った。メインに一枚だけさしておくくらいがちょうどいいかもしれない。

※血染めの月はサイドインするマッチアップが少なく、大天使の霊堂は殆ど引けなかったので保留。


◎改善策

①について

 ショックランドを減らし、基本土地やフェッチランド、M10ランド系あたりを増やす。少しばかりの計算と多大な練習量が必要になる。思考囲いに関しては、今まで審問と3:3だったのを4:2にしてライフへの負担を軽減する。


②について

 これ以上クロックを増やすといってもなかなか難しいので、マリガン基準の明確化とドロースペルの採用の是非が焦点になってくる。しかし前者は消耗戦を旨とするこのデッキで「導師もヤンパイもいないからマリガン」というには厳しいのであまり現実的ではない。後者は黒なら夜の囁き、赤なら信仰無き物あさりが候補に挙がる。前者はライフに、後者は単純なアドバンテージ面で問題アリ。枚数も含めて要検討。

③について

 四枚は多すぎると言わざるをえない。構築した時点ではバーンプランもあると思っていたが、実戦の中でそもそもそこまでライフを詰め切れないことの方が多かった。相手の除去に対する汎用性やプレインズウォーカーの処理のしやすさを買って二枚程度の採用に留めたほうがいいと思われる。代わりの候補として有力なのは勇敢な姿勢。①の基本土地を増やすというプランともかみ合っている。

④について

 終止か戦慄堀り、或いは全体火力を採用しておく方が丸い。調整枠として空くことになるので、色々なカードを試すことになる。

⑤について

 土地の追加も視野に入れて検討する必要がある。この色では特に信頼できるアドバンテージ源なので、あっさり諦めるのは得策ではない。




 長くなったので試したいカードについてはそのうち。


以上。なんかこう、もっとメタ上にいるデッキと当たりたかったなぁ……
 ふと思いついたモダンのデッキを神モダンに持っていこうと思いました(小並感)


Main 60

Land 21

Arid Mesa 3
Bloodstained Mire 3
Marsh Flats 3

Sacred Foundry 3
Blood Crypt 3
Godless Shrine 2

Mountain 1
Swamp 1
Plains 1

Vault of Archangel 1

Creature 8

Young Pyromancer 4

Monastery Mentor 4

Instant 22

Path to Exile 4
Lightning Bolt 4

Boros Charm 4
Lightning Helix 3
Zealous Persecution 3

Kolaghan’s Command 2

Murderous Cut 2

Sorcery 10

Inquisition of Kozilek 3
Thoughtseize 3

Lingering Souls 4

Plainswalker 1

Sorin,Lord of Innistrad


Sideboard 15

Blood Moon 3
Timely Reinforcement 3

Outpost Siege 2
Stony Silence 2
Rest in Peace 2

Grafdigger’s Cage 1
Mirran Crusader 1


 元になったのはまだ苦花が解禁される前、白黒トークンに若き紅蓮術士を足していた頃のリストだ。急報がどうしても弱く感じられ、何かないかと考えた果てに「ハンデス→若き紅蓮術士→未練ある魂or幽体の行列」という動きを思いついた。最後の一押しのために火力を投入し、バーンや各種ビートダウンと殴り合うためにオーリオックのチャンピオンにも枠を割き、盲信的迫害を無形の美徳よりも優先したこのデッキは親和と双子と各種ビートダウンを食い物にし続けた。もっとも、一定数いるトロンや当時その安定性が注目されはじめて使用者が増えつつあったスケープシフトにどうしても勝てなかったが。

 あれから苦花が解禁され、わざわざアンチ多色の被害を被る必要が無くなって元の鞘に戻った。その後運命再編がリリースされ、僧院の導師が刷られた。このカードが強いことはとうに誰もが知っているが、自分は早々にこのカードが白黒トークンに投入できないと見切りをつけ、主にレガシーでこいつと対峙し続けていた。

 そんな折、松本ハーレーという名のエスパーメンターが神モダン挑戦者決定戦を勝ち抜けた。最初は素直に感心するだけで満足していたのだが、前回の日記を書き終えた後、不意にかつて自分が作成したオロストークンの存在を思い出した。あの頃とは環境が変わり、新しいカードも増えた。件の僧院の導師も、たまたまMOのデイリーイベントで見つけた装備品ストームなるデッキを組む際に購入していた。天啓、などと大げさなことをいうつもりはないが、「組んでみよう」と思うには条件 (お金とかお金とかお金とか) が十分すぎる程に揃っている。昨日は寝る直前までカードを探し求め続け、今朝起きてから組み上げた雛形がこのリストである。

 当然のことながら色々とガタガタなので、今後の調整のためにもカード選択について述べていく。


◎土地

・土地配分は本当にテキトー。ダブルシンボルを要求されるスペルがメインにもサイドにもないのでどうにかなるとは思う。フェッチランドと基本土地を増やすことになるかも。

・大天使の霊堂は起動コストが重くて他の行動がとりにくいが、トークンを展開してから受けに回った時はとにかく強い。トークンがあらゆるクリーチャーと相打ちをとりながらライフゲインまでこなしてくれるので、特にBG系との長期戦が楽になる。

◎クリーチャー

・特に言うことはないが、オーリオックのチャンピオンはメタ次第で投入される可能性がある。親和や双子(特にグリクシス)、ジャンドが周囲に多ければ入れておくだけで雑に強い。

◎インスタント

・ボロスの魔除けは負けそうな状況をひっくり返し、勝っている盤面を決めきれる受けの広いカード。エンチャントや土地も守れるので、サイドアウトすることはまずないだろう。

・コラガンの命令はお試し枠。調整次第ではいくらでも他のカードに変わるが、親和が一定数いる環境なので最低でも一枚は残したいと考えている。

・稲妻のらせんも同様にお試し枠。強いかどうかと言われると微妙だが、トークンを無理やり押し込んでからのバーンプランがあるデッキなのでダメージ計算を狂わせるために投入。少なくとも下手にハンデスを増やしたりするよりはマシ。

・残忍な切断は他に墓地を利用するカードがないので二枚にした。打ちどころに困ることはないが、BG系とのサイド後に残すべきか否かが問題。練習が必要。

・盲信的迫害は多いように見えるが、メインのこのカードの枚数はそのまま対親和戦やマナクリとシステムクリーチャーを要する白緑系デッキとの勝率に直結する。一方的に未練ある魂を引かれたときにも役立ち、若き紅蓮術士のトークンの線の細さを補ってくれる影の良カード。

◎ソーサリー

・クリーチャーと同様に特にこれといって特筆する事項はない。ハンデスの枚数とバランスはぶっちゃけ好みの範疇である。

◎プレインズウォーカー

・競合する相手は黄金のたてがみ、アジャニと真面目な方のソリンだが、前者も後者も五分以上の盤面で強いカードで、負けている盤面では本当に弱いので、忠誠度を増やしながらトークンを追加できる君主ソリンを採用。小マイナスが紋章なのも偉い。


◎サイドボード

・血染めの月は分かりやすくトロンやスケープシフト、Zooなどへのキラーカード。四枚目まで考えてもいい。

・前哨地の包囲はどちらのモードでも強く、アドバンテージを稼げるので試しに入れてみた。

・墓堀りの檻はカンパニーデッキとの対戦経験がないのでこの枚数。変動する可能性大。

・ミラディンの十字軍はお守り。MTGを始めてからずっとお世話になり続けているカードなので、デッキのどこかにいると安心感が凄まじい。そしてすぐに枠が足りなくなって自然とお役御免に。


 とりあえず机上論による構築は一旦終了。近いうちに大会で感触を確かめて随時改良していく予定。


以上。GP千葉はサイドイベントの運営がマジで酷いと思いました。
 晴れる屋のモダン神挑戦者決定戦が近いことに気が付いたので、それに向けた環境考察などをしてみる。



◎現在のメタゲームと各種アーキタイプについて

・仮想敵の筆頭は双子、アブザンミッドレンジ、親和の三つ。

・双子は「勝利に直結する二枚コンボ&コンボパーツまで流用したビートダウン」という強固な戦略によって常に結果を残している勝ち組筆頭候補。最近はタルモゴイフのために緑を、タシグルやアンコウのために黒をタッチしている型が多い。

・親和は上位進出率こそ周囲の警戒度によって変わるものの、使用率を考えると警戒は怠れない。しっかりとサイドボードを用意していれば勝てるが、枠を割きすぎると他のデッキへの対策がおろそかになりがちで。メインは勝てないからサイドにたっぷりと対策を用意するのか、或いはメインもある程度戦えるようにしてサイドボードを抑え目にするのか、バランス感覚が求められる。

・アブザンミッドレンジはタルキール参入後、包囲サイを始めとして環境随一のパワーカードが目一杯使えることもあって最近は勝率が安定している。突然の衰微と線の太いクリーチャーのおかげで双子に強く、他のビートダウン相手にも一回り大きいクリ―チャーを用意できることが最大の利点。ただし、トロンやスケープシフトのように手札破壊の効果が薄いコンボデッキや、盤面を無視して速やかにライフを削りきってくるバーンに弱い。とりわけトロンとバーンは新規参入者でも比較的「安価に組めて戦えるデッキ」で、愛好者も多いため無視できない。双子ほど勝率が安定しないのはこの辺りが原因である。


・トロンは双子との相性が最悪で、バーンは親和を苦手としているため上位卓に残る数は比較的少ない。とはいえバーンは親和が警戒されている場合、多少のライフゲインは苦にしないだけのスペルが揃っているので結果を残しやすい。プロツアーでもそこそこの使用者がいたことから、今後もメタゲームの一角を担うと思われる。

・Zooはバーンと同じ程度の勢力がいると思われるが、神々の憤怒を手に入れたスケープシフトや、一回り大きなクリーチャーを随時展開するアブザン相手に厳しい戦いを強いられる。たまに上位に食い込むが、余り賢明な選択ではない。

・ジャンドやマーフォークはアブザンに喰われてしまった状態なので数は少ないと思われる。ただしジャンドはメタゲームに合わせた調整がしやすいので構築次第では結果を残せる可能性がある。かつての王者だけあってそこそこの規模の大会でちらほらと見かける。

・地味に白黒トークンはイベントデッキを発売した甲斐もあって見かけることが多い。飛行戦力を横に展開でき、盲信的迫害を無理なく搭載できるため親和とメイン戦から五分の戦いが出来る数少ないデッキ。双子相手にもライフを安全圏に保ちつつコンボによる負けを防ぐことも出来る。線が細いので全体強化を引けなかったり対処されてしまうと勝ちきれないので、上位進出率は低め。

・アミュレットブルームはピーキー過ぎるので使用者は少ないが、習熟した使い手が使用すれば結果を残せることはプロツアーで証明された。対策が難しいので、今後も対策されないコンボデッキとして会場のどこかしらにはいるだろう。

・集合する中隊を活用したデッキはメタゲームの一角を占めており、その数も少なくない。まだ登場してから日が浅いこともあって、今後の調整次第ではさらに化ける可能性もある。

・日本特有(?)のメタゲームとして、赤青デルバーの根強い人気とSuper Crazy Zooの存在を一応記しておく。特に後者は他のコンボデッキに負けない速さがあるので、動き方くらいは把握しておいた方が良い。前回の神挑戦者決定戦では某殿堂入りプレイヤーが使用していたので、今回も少数ながらいる可能性が高い。赤青デルバーは機を見た援軍などのバーン対策やトークン対策の全除去が刺さるので、何を入れるか迷った時の参考にしてもいいかもしれない。


・モダンのメタゲームはしばらく現状維持が続くだろう。辛うじて双子系デッキが突出しているものの、他のデッキは構築や技量次第で十分勝算がある。下手にデッキを変えるより、使っているデッキが不利なデッキに対抗するための構築をした方が戦いやすい。極端な話、双子・アブザンミッドレンジ・親和の三つの内二つ以上に不利ではないデッキなら問題ないと言っていいかもしれない。逆にこれらのデッキにどうあがいても勝てないデッキは、分からん殺しだろうが何だろうがトーナメントを勝ち抜けないだろう。


◎余談

 本気でモダン環境を勝ち抜くなら十分すぎる程に習熟して使い慣れたデッキか、誰も知らない新機軸のローグデッキを選択する必要がある。顕著な例としては、前回の神決定戦における市川ユウキ氏のデッキ選択が挙げられる。挑戦者決定戦において僧院の導師を最大限に活用したエスパーメンターは、構築から使い手の技量を含めて素晴らしかった。その後の神決定戦でも使い慣れたジャンドを見事なメタ読みで調整し、勝利を手にしたのはさすがとしか言いようがない。




以上。モダンはせっかくだから新しいデッキを組もうかな……。

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